町医者の生態をゆるくつづったブログ

実感!大腸がん検診は有効

 今日本では 大腸がんでお亡くなりになる方が 4万人を超え急増しています。
男性では がん死亡の4位(もうじき肝臓がんを抜いて3位になるでしょう)、女性では 第1位となっています。
 ただ、大腸がんは 比較的おとなしいがんで、治療により完治している方が 7割近くあり、3人中2人は治る時代になっています。ここが、肺がんや膵がんなどとは全く違っています。早期発見が有効ながんなので、検診が大事といえます。
 当院でも、一昨年から昨年にかけて、約400人の通院患者さんに検診を受けてもらいました。結果、8名の大腸がんがみつかりましたが、全員早期がんであり、治療によりおそらく100%の治癒が見込まれます。(6人はポリープがんの内視鏡切除のみ、2人は腹腔鏡手術で早期がんでした。)
 一方、この同じ期間中に 症状が出て見つかった大腸がんが 5名いらっしゃいました (腹痛・血便・便が細くなる)。うち2名はもう亡くなられており、お一人も肝臓転移がひどく、比較的早期で見つかったのは一人だけでした。
 いかに検診が重要であるかが身にしみました。そこで、今年の目標は 当院に通院されている方の 「大腸がん死亡をゼロにすること」 に決めました。
少しだけ 御面倒ですが、 便潜血反応にご協力ください。