町医者の生態をゆるくつづったブログ

慢性便秘について勉強してきました

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 今日は医師会の講演会の座長をしてきました。
テーマは、「慢性便秘症のマネージメント」で、
大阪市大付属病院教授の渡辺先生のお話を拝聴しました。
 便秘の医学的定義は、今まで明確でなかったのですが、
「十分な量の便が、スッキリ(快適に)出ない状態」
という一言で表現できると教わりました。
 患者さんの自覚症状としては、
1.便を出しにくい
2.便の回数が少ない
3.スッキリ出ない の順で、
生活の質を確実に低下させる不快な状態といえます。
また、便秘の方が将来、大腸がんになる確率が5割増
であるとする報告もあります。
 また、単純性便秘と病気が原因で便秘になっている
場合を分けて考えねばなりません。
 要注意なのは、
・最近発症した便秘
・体重減少
・大腸がんの家族歴
・直腸出血
・50歳以上の便秘 で、
これらの場合は、一度は内視鏡検査などを
考える必要があります。
 単純性便秘症の場合、今までの下剤の欠点を
おぎなったお薬がありますので、
当院で、ご相談ください。