町医者の生態をゆるくつづったブログ

血液検査は空腹じゃなきゃダメ?

 「今日は食事してきたので血液検査はできません。」とよくいわれます。
ところが当院では 原則* 食後であっても 採血可能としています。
 なぜか?と よく聞かれるので 説明してみます。
 病院や人間ドックなどで 検査時に 絶食を指示される理由は、 
1.胃カメラや造影検査・腹部超音波検査などは 胃に食事があると不都合.
2.学会発表や医学論文作成など 他の患者さんと 同じ条件で比較するため.
3.血糖値や 中性脂肪など 食後に数値が上昇するため.
 この3つに集約されるのではないでしょうか?

1は ドックや集団検診に必要な条件で、関係ありません。
2も 当院では 他の患者さんとの比較はしませんので 問題なし。
3は 少し注意が必要ですが、ずっとかかりつけて診ている患者さんなら、特に不都合はないのです。それどころか むしろ 食後の状態をみておいた方が、 かくれ糖尿病や かくれ高中性脂肪血症 などが早期に発見できるために、患者さんにとっても メリットは大きいのです。

 空腹・絶食でなくても 指示されたら 血液検査を受けましょう!

*例外:糖負荷試験を行うときや、同時に尿素呼気試験(ピロリ菌除菌後検査)がある場合などは やはり絶食が必要です。