町医者の生態をゆるくつづったブログ

みかん

 愛媛県の西宇和地区・八幡浜で生まれ育った私にとって、
みかんは 「のみもの」 のようなものでした。
冬の間はずっと箱単位で身近にあり こたつに入りながら
何個食べたかなんて数えることや意識することすらない
空気のような存在でした。もちろん当時は 糖度は今ほどではなく
結構酸っぱいミカンでしたが、1日10個以上なんてあたりまえでした。
 ところが、東京生まれの妻にとっては みかんは特別な存在で、
食べるのは1日1個と決まっており、お正月やお祝いのときだけ
2個3個と食べられるものだったそうです。
新幹線で売っている冷凍ミカンなんかはとっても特別感一杯だったとか。
 住民の半分がみかん農家と漁師だった僕のふるさとでは、
みかんが特別なものとは考えらえなかったのです。
そのかわり 新幹線はとってもあこがれの乗り物で、初めて乗ったのは
中学1年生だったことは特別に記憶してますけど。