ピロリ菌と胃がんについて
胃がんは、99%以上ピロリ菌の持続感染が原因である事が わかって来ました。
今後のピロリ菌対策は、大人と子どもに分けて考える必要があります。
ピロリ除菌を行い、さらに除菌確認検査をした後、
1年後に胃内視鏡検査をうけましょう。
その時点で、胃の粘膜の萎縮状態を見た上で、
以後の経過観察の間隔を決めます。
除菌に成功すれば、かなり胃がんを減らせますが、
完全に発がんを排除する事はできません。
ピロリ菌は5歳までに感染しているので、
過去の数十年の胃粘膜の障害を完全に取り戻す事はできないからです。
一方、子どもについては、未成年のうちにピロリ除菌をすれば
ほぼ胃がんの心配から開放されるため、中学生から高校生のうちに
感染診断を受けましょう。10代のうちに除菌を完了しておけば、
将来胃潰瘍や十二指腸潰瘍にもなりにくく、
胃がんになる確率も99%減らせると考えられています。
10歳以下では、除菌の薬の副作用などの問題から、
14−5歳まで待って除菌するのが良いのではないでしょうか?
10代であれば内視鏡検査なしで除菌する事も医学的には可能です。
但し、この場合は健康保険がききませんので一度ご相談下さい。