町医者の生態をゆるくつづったブログ

風邪と思って受診してみたら...

 内科小児科の当院は、風邪です といって受診される方が結構多いです。
でも 患者さん本人が 風邪と言っていても 鵜呑みにしてはいけません!(当たり前か)
今まで 風邪だと思ってこられた方で、そうでなかったことは数知れず。
 実は 花粉症だった とか インフルエンザだった というのはよくある 御愛嬌で、
 実は 脳梗塞だった!   →診察所見から 緊急入院
 実は 急性肝炎だった!  →尿検査・診察所見から 血液検査をへて 翌日入院
 実は 心筋梗塞だった!  →心電図で 緊急入院
 実は 急性腎炎だった!  →尿検査から 血液検査をへて 翌日入院
 実は 劇症糖尿病だった! →尿検査のみで 即緊急入院
 実は 甲状腺機能(ホルモン)低下症だった! →血液検査から 内服治療へ
 実は 急性副腎不全(ステロイドホルモンが出ない)だった! →血液検査から翌日入院へ
 実は 横紋筋融解症(筋肉が壊れる病気)だった! →尿検査で判明 血液検査を経て緊急入院へ
 実は 急性肺塞栓 だった!  →胸部X線と心電図から 即入院手術へ

などなど 年に数回は 緊急入院を要する病気のこともあり 肝を冷やすことがあります。
なのに 「かぜや いうてんのに いらん検査 しやがって!」と御立腹の方もおられます。
ただのかぜと確信しているかたは 受診は控えてはどうでしょう? 時間と医療費の無駄です(*注)。
薬局のルルやコンタックでは いまいち良くならないとか、風邪ではないのでは?と 心配なかたは受診すべきです。
そして 必要な検査は 嫌がらずに 是非受けるようにしてください。

*注:小学校入学前の乳幼児と70歳以上の高齢者の方は、かぜと思っても早めに受診しましょう!