町医者の生態をゆるくつづったブログ

インフルエンザワクチンの有効性について

 インフルエンザワクチンの有効性について 疑問があるようなので まとめてみます。
まず大人の有効性ですが、1回の接種で インフルエンザに罹る率を 6−7割減らす事ができます。
2回接種しても 8割以上減らすことはできません。
つまり確実に発病を阻止する事は できないのです。
但し、もしかかってしまった場合に、肺炎や髄膜炎脳炎など 重症化したり、
死亡したりすることは 9割以上防ぐ事ができます。
 例えば高齢者の場合、毎年インフルエンザ関連死が1−2万人あり、
かなりの方は ワクチン接種で防ぐ事ができる と考えられています。
このことは幼児にも あてはまります。
小児の場合、接種しても かかってしまう事はしばしばありますが、
なべて軽症です。
ワクチンの発病阻止率は 成人よりも劣りますが、
重症化予防率は遜色ありません。

 15歳未満ぐらいまでの小児と、妊娠可能な女性、
65歳以上の高齢者は 必ず接種をうけましょう。


 広くみんなが接種を受ける事で、個人防衛だけでなく、
家庭や職場、学校や地域での流行を 減らす事ができ、
結果として ワクチンを受けられない人の予防にも役立つ、
社会防衛が証明されています。
 自分が接種する事で 家族や友人、同僚や 他の知らない誰かが  
守られるって、素敵なことだと思いませんか?