町医者の生態をゆるくつづったブログ

「チューナイショウ」

 あっくんは 1歳半の男の子です。
今日の午後 急に右手を痛がって、
ぶらんと 手を垂らしたまま動かしません。
 心配になったママが、普段かかりつけではない
当院に はじめて連れてきてくれました。
 看護師さんがよくよく聞いてみると、
どうやら ママがおててを引っ張り上げた後から
痛がり始めたとのことでした。
 診察室に入った あっくん を見ると、
右手だけ「だらん」とぶら下げていて 号泣しています。
「ははん、これはあれだな。」
おはなしと状態だけ見て診断がつきました。
 「チューナイショウってなんですか?」
ひじの関節の不全脱臼です。肘内障と書きます。
案の定、ひじを曲げながら親指側を内側にひねると
あら不思議。 
 ポキッと音とたてて、元に戻りました。
しばらく、待合室で右手を使って遊ぶことを確認して
おうちに帰っていただきました。
 なんかとっても 名医になった気分です(自己満足)。
おかあさん、片手だけ強く引っ張り上げないでね!
くせ(習慣性)になることもあるそうですから!