町医者の生態をゆるくつづったブログ

カンピロバクターに注意!!

 夏は食中毒の季節です。
5月のコラムでも 病原性大腸菌のお話をしましたが、今年はカンピロバクターが大流行です。
ユッケ・生レバー事件からというもの、牛肉に関しては みなさん注意しているようですが、
実は 鶏肉の刺身やたたきも とても危険なんです! 鶏肉の生には40−70%と高い確率でカンピロバクターがいます。
また カンピロバクターはたった数百個程度でも 感染が成立するのです。 他の菌は数十万から数百万の菌の量が 感染には必要なのに。
 数日の潜伏期間を経て 腹痛・下痢・発熱などの お決まりの症状が出ます。 血便が出ることもあるので要注意です。
適切な治療を受ければ 重症化することはまれですが、治った後に こわい落とし穴が 待っています。
 ギランバレー症候群という 筋肉の脱力やしびれ歩行困難などの 神経系の合併症が ひこ起こされます。
これは確立された治療法がないので とてもやっかいです。入院を余儀なくされ 後遺症が残ることもしばしばです。
 みなさん 鶏肉の生食はやめましょう!!